2022/05/31
これは治療の様子です。
おもに手足に鍼をしています。
そのまま置鍼を60分、その後、背中に鍼をして全身を調節します。
治療時間は約90分ですが、その時の状態によって120~150分になることもあります。
彼女は当時72歳です。
彼女が治療を始めたきっかけは脳動脈瘤でした。
17年前のことです。
毎日トンカチで殴られているような頭痛に苦しんでいたのです。
しかし病院へ行っても強烈な鎮痛剤が処方されるだけで、それを服用すると胃腸がダメになってしまうのです。
脳動脈瘤は3か所ありましたが、外科的な処置はまったくしてもらえませんでした。
ただ毎日ひどい頭痛に苦しんでいたのです。
実は、彼女、私の母です。
ある晩、私が仕事を終えて帰宅すると、母が言ったのです。
「今日ね、昼過ぎぐらいから倒れたらしくて、夕方暗くなるまで記憶が無いんだよ」
それが最初の症状でした。
翌日、父と一緒に病院へ行き、MRIなどの検査によって脳動脈瘤が発見されたのでした。
いつ動脈瘤が破裂するか分からないのに、医者の判断は「経過観察」でした。
「トンカチでね、殴られているみたいに痛いんだよ」
母は泣いていました。
それが鍼治療を始めたきっかけでした。。
時間が取れる限り治療をしました。
出来る時は週に5回治療しました。
最低週3回です。
その効果が出て、頭痛は少しずつ和らいできました。
同時に膝の痛みも無くなりました。
高かった血圧も正常になりました。
遠視や乱視もあったのですが、それも改善しました。
写真では雑誌を読んでいますが、眼鏡をしていません。
母は昨年、亡くなりましたが、老衰でした。
治療は17年前の脳動脈瘤発症から始まって昨年亡くなるまで16年間続きましたが、色々な病気が改善したのでとても喜ばれました。
母の治療をした経験は、この鍼の技術を身につけて本当に良かった、と感じたことの一つになりました。
私のところへいらっしゃる患者様は、病院へ行っても治らない方たちばかりです。
病院で治る方はいらっしゃいません。
私自身がどこの病院へ行っても治らずに苦しんでいた時に出会った鍼治療なのです。
気を操作して治す、とても不思議な治療ですが、
喜んでくださる患者様が一人でもいれば、本当に修行をしてよかったと思います。